極上男子〜王子たちの恋愛事情〜
「おい、雷斗帰るから急いで行くぞ!」
「ラジャー!」
雷斗に私たちが一緒に帰るところを見せるため
急ぎ足で雷斗より少し前に行く。
それから、仲良そうに見せるために他愛もない会話をした。
「明日までの課題終わった?」
「俺、終わってない。分かんないとこいっぱいあるんだよな。」
「本当?なら、今日一緒にやらない?」
「お、いいぜ!俺んち誰もいないから、うち来いよ」
「うん!」
良かった。
これで補習は免れる。
「ねぇ、ちょっといい?」
後ろから低い声がした。
「あ、山田くん!どうしたの?」
山田くんがいつもみたいに笑ってなくて、
なんか、すごく不機嫌。