ふりむきもしないキミ
それが可笑しくてついつい笑ってしまった。
「失礼します。お客様、先ほど注文になられた生クリーム盛りカプチーノとイチゴタルト、それとチョコレートパフェになります」
「あっ、はい…!?」
何気なく店員さんを見たら、誰かに似ていた気がした。
でも、美形なのは確かでも誰かに似ているのかはよくわからなかった。
「ごゆっくりしていってください」
わたしの前に、生クリーム盛りカプチーノとイチゴタルトを、氷那朶の前にチョコレートパフェを置いて一礼して店員さんは行ってしまった。
「さっきの店員、誰かに似てたような……」
氷那朶が呟いてたのも、わたしは知らずに一人で美味しそうな生クリーム盛りカプチーノとイチゴタルトを堪能していた。