ふりむきもしないキミ



「ごめんな、アイツ今日は一段と機嫌悪いからさ…」





後頭部を掻きながら、わたしの席に来て、わたしに謝りをいれる“彼の親友”。






名前は確か……







「別に気にしてないから、大丈夫だよ。わたしのコト気にしてくれてありがとうね、渕口(ふちぐち)くん」







笑いながら返す。






「そっか。……って!オレの名前知ってるの!?」






「知ってるよ。だって同じクラスじゃん」





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