ふりむきもしないキミ
「おいブス、
なんかしんねーけど、お前が泣くとかウザくてキモイだけだから」
「……っっ」
嗚呼…
わたしは泣くことさえ許されないんだ。
「ちょ、ヒカル!それは言い過ぎだよ!」
「そうだよ!そんなこと言っちゃダメでしょ!!」
庇ってくれる彼女らが何故か憎い。
嬉しいはずなのに…。
彼女たちは、好きな人から冷たいガラスのような言葉を言われたことがないから、わたしを変に庇うんだ。
「事実言ったまでだよ。マジでブスは性格もウザいわー」
「…ごめんなさい…!」
走って誰もいない無人の屋上に向かった。