揺れて恋は美しく
桐島と美沙が店に到着する。
ドアを開けて美沙を先にとエスコートする桐島。店に入った二人はカウンター席に座る人物に気付き声を上げる。
「あっ!」
「正樹さん!」
「えっ?」
美沙は更に驚いた表情で桐島を見るが、視線に気付いた桐島はニコッと微笑むだけであった。
瀬野と真希も二人に気付き、同様に驚いていた。
「蒼太君! …それに」
「おいおい…。嘘だろ?」
桐島は躊躇い無く瀬野の元へと歩みを進め、美沙は困惑した様子で桐島を見ながら付いていく。
「や、やぁ。お二人さん」
「蒼太君と知り合いだったの?」
「まぁね」
そう言って苦笑いをする瀬野は真希に睨まれると、そっと視線をそらして珈琲を飲む。
「あの子の事も知ってたんだ?」
「うん、まぁ、そうなるかな」
桐島が真希の隣の席に来て会釈をすると 、不穏な空気をものともせずそこに座った。
「正樹さん、彼女いたんだ?」
「いや、この子は…て、もしかして、君達初対面なのか!?」
「へっ? 決まってるだろ?」
「そうよ。何言ってんのかしら?」
真希は桐島に分からないように、瀬野の腹を軽く殴った。
「うっ」
「正樹さん?」
「な、なんでも…」
「あのぅ。皆さん、どういう関係なんでしょうか?」
「正樹さんは兄のような存在で、色々と俺の面倒も見てくれているんだ」
「まぁ、それもあっての社長のポストだからね」
「へぇー、そうなんだ?」
「うん。で、彼女は石田真希さん。君達と同じ大学に通う学生さん」
「ちょっ!」
「同じ大学!?」
「ええ! そうなんですか?」
「え? えぇ、まぁ」
してやったりの顔の瀬野。
「正樹さんとはどういう?」
「た、只の知り合いです」
「知り合い?」
「そういうお二人は? 付き合ってるんですか?」
「いや、まだ正式には…」
「あれ? 返事まだなんだ?」
「はい…」
急激に照れだす桐島と美沙。その様子は初々しいカップルであるかのようで、もはや返事を聞くまでもないような気もするが。
ドアを開けて美沙を先にとエスコートする桐島。店に入った二人はカウンター席に座る人物に気付き声を上げる。
「あっ!」
「正樹さん!」
「えっ?」
美沙は更に驚いた表情で桐島を見るが、視線に気付いた桐島はニコッと微笑むだけであった。
瀬野と真希も二人に気付き、同様に驚いていた。
「蒼太君! …それに」
「おいおい…。嘘だろ?」
桐島は躊躇い無く瀬野の元へと歩みを進め、美沙は困惑した様子で桐島を見ながら付いていく。
「や、やぁ。お二人さん」
「蒼太君と知り合いだったの?」
「まぁね」
そう言って苦笑いをする瀬野は真希に睨まれると、そっと視線をそらして珈琲を飲む。
「あの子の事も知ってたんだ?」
「うん、まぁ、そうなるかな」
桐島が真希の隣の席に来て会釈をすると 、不穏な空気をものともせずそこに座った。
「正樹さん、彼女いたんだ?」
「いや、この子は…て、もしかして、君達初対面なのか!?」
「へっ? 決まってるだろ?」
「そうよ。何言ってんのかしら?」
真希は桐島に分からないように、瀬野の腹を軽く殴った。
「うっ」
「正樹さん?」
「な、なんでも…」
「あのぅ。皆さん、どういう関係なんでしょうか?」
「正樹さんは兄のような存在で、色々と俺の面倒も見てくれているんだ」
「まぁ、それもあっての社長のポストだからね」
「へぇー、そうなんだ?」
「うん。で、彼女は石田真希さん。君達と同じ大学に通う学生さん」
「ちょっ!」
「同じ大学!?」
「ええ! そうなんですか?」
「え? えぇ、まぁ」
してやったりの顔の瀬野。
「正樹さんとはどういう?」
「た、只の知り合いです」
「知り合い?」
「そういうお二人は? 付き合ってるんですか?」
「いや、まだ正式には…」
「あれ? 返事まだなんだ?」
「はい…」
急激に照れだす桐島と美沙。その様子は初々しいカップルであるかのようで、もはや返事を聞くまでもないような気もするが。