キミの翼が羽ばたく時。
オシャレな服を着た店員さんが、そっとコーヒーを進めてくれた。
私はペコリと小さく会釈をすると、早速コーヒーカップに口をつけた。
暖かくて、甘くて、美味しくて、優しい気持ちになるコーヒーだった。

「ふぅ……」
私は一息つくと、店内にある、小さな窓をみつめた。
その時だった。

チャリンチャリン……
と言う音と同時に、店の扉が開く。
入ってきたのは、私より少し年上くらいの青年だった。
青年と目が合う。

「あの、もしかして蓮美雫さん?」
もっもしかして……。
「はいっ!そ…それじゃあアナタが……」


お兄ちゃん…


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