キミの翼が羽ばたく時。
「……バカ。」
お兄ちゃんはそう呟くと、目をつむって私にタオルを掛けてくれた。
「……ごめん。」
私はそう言うとお風呂に戻った。
「楽しみにしとけよ!」
お兄ちゃんはそう言うとリビングへ戻って行った。

……ふぅ。
私は小さなため息をついた。
そのため息には、嬉しさと愛しい気持ちが溢れていた。
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