キミの翼が羽ばたく時。
そして次の日。
私はお兄ちゃんと遊園地に居た。
「ひっ広ぉ~~い!」
目を輝かせて、初めて都会を見た田舎人みたいなことを言う。
「ここは子どものころ、いつも行ってたんだ。」
「そうだったんだ~…」
‥遊園地はとても人が多くて、この人たちの一人一人に感じているものがあるんだな、何て思った。

「あっコレ!コレがいい!」
私が子どものようにしゃぐ。
「ジェットコースターね。はいはい。」
お兄ちゃんは笑いながら応じてくれた。

「きゃああああああああ!!」
「うぉぉおお!?」
私たちはジェットコースターに乗って、降りるころには、頭がギンギンしていた。
「こ…怖かった…」
地面に向かっての急落下する瞬間が、妙に頭残る。

「怖がるんなら乗るなよ~」
お兄ちゃんがハハハっと笑う。

こういうやり取りって新鮮だ。
初めてのお兄ちゃんとのお出かけに、騒ぐ心は止められなかった。
< 27 / 70 >

この作品をシェア

pagetop