触っちゃいやんっ
初めての告白にドキドキしながらも、私は皆が話している“恋”や“付き合う”ということがどんななのか、興味があった。


だから2つ返事でオッケーしたんだけど。


初デートの日。


「手、繋いでもいい?」


って男の子が、手を差し出してきたから、私も自分の右手を差し出した。


本当に。


本当に指先がちょんって触れただけ。


なのに、体の芯から火照っていくような感覚になった。


そんな私の変化には気づかずに、男の子は大きな手で私の手を包み込んだ。


「あっ…」


その瞬間、自分でも聞いたことがないような声がでた。


私は何が起きたのか分からず、その場から逃げるように走って逃げた。


私はそのあと、パパの仕事の都合ですぐ引っ越して、その男の子とはそれっきりだけど、たった一つだけ、分かったことがある。


私には恋が出来ないと言うこと。


してはいけないと言うことだったー…
< 4 / 5 >

この作品をシェア

pagetop