【BL】幼なじみは、ずるい奴。
俺は二回目の溜め息をついて、渋々ベッドに潜り込む。
その際、翼に背中を向けて横たわった。
なるべく近付かないように、身体を端に寄せる。
「なんだ、それしか使わねーの?じゃあ俺が使っちゃお。」
と翼が間合いを詰めてきて、背中に体温が当たる。
おいおいおい……
これじゃ俺が端に寄った意味ないじゃん。
コイツは…
俺の気も知らないで…。
「おい、くっつくなよ。」
「別にいいじゃん。ダメな理由でもあんのか?」
時々、本当に時々。
コイツは俺の気持ちを知って、俺で遊んでるんじゃないかと疑ってしまう。
「暑いだろ……」
「俺は寒がりだから丁度いい。」
「…………」
もう寝よう。
コイツと話を付けるより手っ取り早い。
そう決め込むと、狙ったように翼は話しかけてくる。