俺は甘ツン野郎

「 憂里、佐々木 泊まんのか?」

小声で聞いてくる恵太に、拓真までが聞いてくる。

「 佐々木、エプロンなんかしていい感じじゃん!柄はイマイチだけどな 」

「 エプロンはお袋のだ!泊まるかは… 荷物ないし、わかんねぇ 」

ったく、余計なお世話だっての!
それにしても綾女泊まらないのか……


「 憂里、片付け終わったよ。ジュースいる?恵太くんも拓真くんも入れるね 」

「 おう 」

気が利くじゃん、綾女。さすが…

「 悪りぃな佐々木! さすが憂里の彼女、佐々木大変だなぁ でも、気づく女はいいね 」

「 恵太… 大変てなんだよ!いちいちマジうっせー 」

「 まぁ佐々木は可愛いって言いたいわけよ、な、拓真 」

「 そうそう!俺も彼女ほし~ 」

恵太に拓真の言い分に納得しつつも妙に複雑さを感じた。

自分の彼女が褒められるのは嬉しいが、綾女は… 俺だけの綾女。

これは俺の独占欲。
俺以外の男に、見せたくない綾女の可愛い姿。

本当なら今頃は、綾女のエプロン後ろ姿を密かに眺めてニヤけてるところだ。

それが出来ないのはコイツらのせいだ!
恵太も拓真も… 覚えてろよっ




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