俺は甘ツン野郎

レトルトカレーを買いにコンビニに来た俺たちはカレー選びにも二人で悩む。

カレーに対してガンを飛ばすほど睨み付ける俺と綾女を 他の客が不振に見たり、邪魔だと見たり色々だ。

俺はチラリと綾女を盗み見ると、変なポーズでカレーを見ていた。

親指と人差し指を立てて顎を挟むようにしている、しかも立ち足は10時の形になっていた。

何とも えらそうな立ち方でカレーを選んでいる。

正直俺は、かなり笑えた。

決して顔には出さないが、綾女がそれをやっているのがウケたんだ。

なんたってカレーひとつに こんなにも真剣に悩む綾女は可愛い。

「 おい、綾女… 長い!早く決めろ!これだから女は… 」

「 んなっ!自分だって!すぐ尻上げるんだから 」

「 バカ!それ言うなら 棚だろうが!どこまでバカだよ 」

まったく恥ずかしい… 綾女はもっと恥ずかしいんだろうな、真っ赤な顔して動揺している。

俺は男らしく辛口で二個。
綾女は甘口。
そしてチーズと、サラダ三個を買ってから家に帰った。
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