僕だけの窓口女子
「こんばんわ!」


部活から帰ってきた後、電気を点けた瞬間、元気の良い声が耳に入る。


千歳が待ってましたとばかりに顔を出していた。


「お、おう」


微妙な返事を返す。
脳裏にあの木っ端恥ずかしい台詞が横切り、プイッと目を逸らした。


「何よ、その素っ気無い態度」


お前のせいだ、お前の!


「ねえ、ねえ。今日も部活だったんでしょ?どうだった?」


夜でも分かるくらいに目が輝いている。
結局、彼女の「話が聞きたい光線」に負けて今日あった出来事を話してしまう。


「先輩がすごいんだよ、新入部員相手に容赦なくってさ」


「県大会に出場するくらいの猛者なんでしょ?」


「まあ、ね。きついけど、何とかついてってるって感じ」


前まではやるだけで精一杯だったが、今では上達して先輩とコミュニケーションを取れるようになった。
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