僕だけの窓口女子
「いいなぁ。私もそんな風に部活やってみたいな。それでね、バスケ部のマネージャーになるの」


「何だよ、それ」


てっきり、美術部とか入りたいとか言うと思ったのに。


「マネージャーになって、チームをサポートするの。そして、最終的には全国大会に出場して優勝するの!」


「壮大な妄想だな」


「いいじゃない。夜遅くまで練習付き合うから、そしたら家に送ってね」


へへっと微笑み返す。
窓縁が額縁に見えた。


彼女のあどけない笑顔が微笑を浮かべる絵画の女性のようだ。

現実の世界の人間のはずなのに、別次元の人間のように思えてくるのは何故だろう。
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