僕だけの窓口女子
窓が開いていた。恐らく、母親が空気の入れ替えのために開けたのだろう。


その窓の向こうに見えるのはアパートの二階の一室。
その部屋の窓も開いていた。


そこから、ボブヘアで丸顔の女の子が目を丸くして僕を見つめている。


「…何見てんだよ」


「ご、ごめんなさ・・・」


歯を剥きながら発すると蚊の鳴くような声が返ってきた。

僕は苛立って窓を閉め、ロールカーテンを思いっきり引っ張る。


その後、ベッドに横たわった。


「ったく、何なんだ」


ポツリと呟く。
でも、隣にあんな女の子が住んでるなんて知らなかった。


思わず喧嘩腰になってしまったが妙に気になった。
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