僕だけの窓口女子
次の日は休日だったが、部活はある。
でも、僕は高熱を出したと言って休んだ。


実際はピンピンしている。
肉体は元気でも、精神は大ダメージを受けてぐったりでとても部活をやれる体ではなかった。


「はあーあ」


勉強机に顔を突っ伏し、特大のため息を吐き出す。

部活がないので今日は一日中暇だが、特にすることなんてない。勉強なんてもっとする気が起きない。


このまま辞めてしまえば、暇を持て余すことになる。


「それも悪くないかもしんねぇなぁ・・・」


半ば自嘲気味に呟くと誰かに見られているような感覚になった。


「・・・・・・?」


不審に思い、背もたれに背中を預けて体を浮かせる。
昨日、目を丸くしたボブヘアの女の子が僕を見据えていた。


「う、うわぁっ」


突然のことに動揺してしまい、体を預けていた椅子はバランスを崩し、床に叩きつけられる。


「だ、大丈夫!?」


あまりの衝撃音に女の子の悲鳴に近い叫びが耳に入り込む。


「い、いや、平気・・・」


椅子を戻し、小窓に寄りかかる。


「ねえ、君は小学生?」


いきなり話をしてきて目を剥く。


「違ぇよ。中学、中一だよ!」


ムキになってしまう。童顔な上に身長が低いせいで年下に見られるのがコンプレックス。
それを核心に衝かれてグサッときた。
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