天使に花束を
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イルミネーションが綺麗だった建物と、通りからの帰り道。
遥葵とあたしは仲良く手を繋いで帰っていた。
「……ねぇ。遥葵」
あたしは遥葵と繋いでる手を少し引っ張る。
゛待って。"の合図。
「……んー?なんだ?」
「…遥葵は…いなくならない、よね?」
―…ピクッ―
微かだけど。
微かに遥葵はぎくってした。
やっぱり。
遥葵は――――……「頼むから。」
「―――――え?」
「…頼むから、何も考えずに俺といてくれ……っ…――」
遥葵………。
そうはいかないよ。遥葵。
あたしずっと前から知ってたんだから。
「遥葵……
病気……なんでしょ?」
「――――……っつ……」