不器用で優しいキミ
「お、響ヒビキはモテモテだなっ」


お兄ちゃんに駆け寄ったとき言われた。


いやいや、妹ですけど…。


「いや、ひなは俺の妹だよなぁ」


私に抱きつきながら言ったお兄ちゃん。


「え?やけに可愛いと思ったら、兄妹かよ
俺はまひろ~、よろしく
一個したかな?
来年うちの高校くるの?」


茶髪の人が言った。


「よろしくお願いします。
はい、そのつもりです。」


オズオズと言った感じで頭を下げると


「「「可愛い~!!
てか萌え!!」」」


とか言って抱きつかれそうになったとき。


後ろからフワッと抱きしめられた。


…誰?


「先輩たち…この子怖がってますよ」


シトラスの香りと耳に心地いい低音の声。


「あ…の…」


ちらっと上を見たとき


「…守先…輩…?」


そこにはお兄ちゃんに教えてもらった守先輩がいた。


「…会えた…」


そう言って守先輩は口をふさいだ。





なんて言ったんだろ…。


「…俺のこと知ってるの?」


「あ、さっきお兄ちゃんに教えてもらったんです。
怪物って言ってました。
さっきスゴかったですね!
…かっこよかったです。」


ニコッと笑顔で言った。


そしたら守先輩はどこかへスタスタと行ってしまった。


それがあなたとの出会い。


この鼓動は恋だってすぐに気がついた。


あなたに…会いたい。
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