仮面夫婦
「咲」



隆哉が少し焦った声と早足で近づく



心配かけたかな




「外の風にあたりたくて」



「あぁ」




隆哉が肩を抱いて私を支えてくれる



「車イス、持ってこようか?」



「うんん。」



「わかった」



「もう。春なんだね。」



「うん。」



ふと隆哉の肩に頭をもたれた
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