旅人の詩





「さあ、行くぞ」





サラリスは巨鳥を馬屋から引っ張り出すと、宿屋の主人に見送られながら大きく羽ばたき空へと舞い上がった。





「ピョーーーッ!」





久し振りに大きく羽を伸ばせた巨鳥は喜びの声を上げ、ググンと高度を上げて行く。





「お気をつけてーーっ」





徐々に小さくなって行く宿屋の主人に手を振り返し、男と巨鳥は飛び去っていった。


















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