旅人の詩
「ラブ、ピーナッツ!」
「あぁぁぁっ!」
サラリスは頭を掻きむしる。
右を見れば黄色いクリームがたかったトーストの山。
左を見れば甘ったるいにおいを漂わせる黄色いお茶。
手は甘いクリームでベタベタしていて気が滅入る。
「ピーナッツ……ピーナッツピーナッツピーナッツピーナッツピーナッツピーナッツ!!!どこを見てもピーナッツ!何を食ってもピーナッツクリーム!もう……ピーナッツはうんざりなんだよーっ!」
ここはピーナッツの国。
ピーナッツ畑に囲まれた、言葉の通りピーナッツしか無い国に入国していた旅人サラリスは、それは心底後悔をしていた。