旅人の詩




旅人は宿泊名簿にサインすると、厩に待つ鳥の元へと足を向けた。





「ほら、とんでもないご馳走持ってきてやったぞ」





「ピピーッ!」





鳥は興奮したような声で鳴くと、男の手にあるバケツを目で追いかける。





中で蠢くムッチリ太ったイモムシを、鳥のほうへポンと一匹投げてみせた。





パクッ









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