旅人の詩





「あのー、歯が痛くなっちまって」





「はいー、ではそこの紙にお名前を書いて、お待ちくださいねぇー」





黒目がちな受付嬢に言われる通りに用紙へ名を書き、フカフカのソファーへ身を沈めながら待つことしばし……





「サラリスさぁ~ん」





受付嬢の間延びした声に答えつつ、診察室の扉へと入って行った。




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