初恋の君は俺様エース
さっきよりも長いキス。
そして、生暖かいものが口の中に入ってくる。
その生暖かいものは私の口の中を掻き回した。
これは何?
もしかして、奴の舌?
「んっ………ぁ、ふぁっ………」
少し開いた私の口から、自分の声じゃないものが溢れ出る。
な、何よこれ………
「好きな奴とのキスは良いんだろ?」
私の無様な顔を見てニヤリと笑う藤崎。
「さ、最低!」
私はさっきのような強い力でまた突き飛ばす。
「ふっ…………見てろよ?嘩琳。」
そう言って、藤崎は去っていった。
本当、何なのよ!
アイツなんか大っ嫌い!
どうせ、名のない、地区も突破したことのない、弱小バスケ部なんか、日本一になれるわけ無いでしょ?