初恋の君は俺様エース

「「キャーッ!」」


体育館に悲鳴に近い歓声が響き渡る。
はっきり言ってうるさい。


「嘩琳ちゃんっ!たっくんがシュート決めたっ!」


私の服の裾を掴んで、嬉しそうに飛び跳ねる恋歌。

本当に可愛いな。
私ならこんなことできない。


「たっくーん!ナイスシュート!!」


か弱い声で、遠くにいるたっくんに声をかける恋歌。

聞こえるのかな?って思ったけど、恋の力はすごいもので………………

仲間と笑い合いながら、恋歌に向かって瀧本は手を振っていた。

きっと声が届いたんだろう。

< 8 / 37 >

この作品をシェア

pagetop