初恋の君は俺様エース
「「キャーッ!」」
体育館に悲鳴に近い歓声が響き渡る。
はっきり言ってうるさい。
「嘩琳ちゃんっ!たっくんがシュート決めたっ!」
私の服の裾を掴んで、嬉しそうに飛び跳ねる恋歌。
本当に可愛いな。
私ならこんなことできない。
「たっくーん!ナイスシュート!!」
か弱い声で、遠くにいるたっくんに声をかける恋歌。
聞こえるのかな?って思ったけど、恋の力はすごいもので………………
仲間と笑い合いながら、恋歌に向かって瀧本は手を振っていた。
きっと声が届いたんだろう。