ずっと見てたあなたと。
―――え?? 今、聴こえたことが空耳じゃないとしたら…。
これは、夢??
そんなことを思っていると。
「俺は本気だ。ずっとお前だけを見てきた。図書室で静かに本を読んで、ふにゃっと微笑む可愛い笑顔を…俺はずっと見てきたんだ。」
今聴こえた声で、これは夢でも空耳でもないことがわかった。
――嘘……。夢のまた夢にまで見てたことが、現実になるなんて…。
どうしよう……。嬉しすぎるよ…。
「――私も……私も井ノ上君が好きです。井ノ上君の彼女になりたかったんです。」