信愛
第3章  不信
あれから凌君と毎日メールのやり取りが続いた。

家にいる時も、学校にいる時も、出かけ先でも。


ある日、学校にいる時に凌君からメールが来た。

凌『めちゃ、仕事忙しいよ。お前に会いたい』

そう…あたしたちは普通のカップルみたいに、会えない。

それは、あたしが既婚者だから。

この時は、そう思ってた。

里緒菜『仕事頑張ってね。あたしも、凌君にあ    いたいな。凌君を独り占めしたい。』

凌『してしてななちゃん、独り占め。』

(……………はぁ?!ななって誰よ!こいつ、女間違えてる)

怒りがこみ上げてきた。

凌君、他に女いるんだ。

里緒菜『ななって、誰よ!?あたし、里緒菜だ    から。他に女いるよーな人、いらない    から。さよなら。』

(まじ、ムカツクんだけど。好きになったあたし、馬鹿だ…)

メールを送信して、あたしは泣きそうになった。

でも、学校だし、泣けない。

凌君からすぐに返事が来なかった。

言い訳でも考えているんだろう。

別に、付き合ってる訳じゃない。

微妙な関係だっただけ。

あたしは、自分にいい聞かせた。
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