信愛
茉莉「カンパーイ!!」

茉莉ちゃんの乾杯の音頭をかわきりに、飲み会がスタート。

みんなでグラスを合わせる。

茉莉「いやー、ビールうまいっ!」

茉莉ちゃん、かなりの満足度。

とし君は、速攻愛ちゃんに猛アタック中。

愛ちゃんも満更でもない様子。

次から次へと料理が運ばれ、ビールをお代わりしながら飲み会は進む

スタートから1時間が過ぎたところで、田所君登場。

体格もかなり良くて、貫録はまさに40代。

でも、彼が1番若い24歳。

とし君と凌君は同級生だから、34歳。

話題は、見掛けによらず若い田所君に集中。

愛ちゃんととし君は、すでに二人の世界だけど。

そんな中、あまりしゃべらず、料理にも手を付けず、ビールとタバコだけで、交わりにくそうにしている凌君が気になった。

里緒菜「凌君、唐揚げ食べる?ほら、とってあ    げるから、ちゃんと食べなさい。」

茉莉「里緒菜、お母さんかっ!」

茉莉ちゃんにつっこまれた。

里緒菜「だって、凌君全然食べてないじゃ      ん。」

凌「あ、いーの、いーの。俺、あんまり食わな  いから。」

(ふーん。そうなんだ…)

里緒菜「じゃぁ、食べたい時は、自分でとりな    さいよ。」

凌「わかった。」

凌君が、タバコをふかしながら笑った。

あたしは、なんか楽しくてひたすらビールを飲んだ。

あまり、自分を押し出して来なくて、時々笑顔を見せる凌君がこの時から少しずつ気になっていたのかもしれない。

< 6 / 28 >

この作品をシェア

pagetop