信愛
その後、あたしたち6人はとし君の知り合いのお店へと場所を移した。

小さなスナック。

ボックス席にまた、先程と同じように座る。

あたしの前には凌君。

愛ちゃんととし君は相変わらず2人の世界。

お酒の勢いか、先程よりもしゃべるようになった凌君。

話の流れからだったのか茉莉ちゃんが凌君に質問した。

茉莉「凌君、バツイチなの?子供は?」

凌「バツイチだょ。いるよ。子供二人。」

里緒菜「へぇー、子供何才?」

凌「10歳と5歳。養育費も払ってるよ。」

里緒菜「結構、大きな子供いるんだね。い      つ、離婚したの?」

凌「1年半前かな…。」

茉莉「養育費、ちゃんと払ってるなんて、えら   いね。払わない男沢山いるのに。」

会話は結婚経験者の話で盛り上がった。田所君は、横で笑いながら聞いていたが、かなり、結婚願望は強い様子。

あたしは、凌君のロン毛がやっぱり好きになれなくて、時々髪をかきあげる姿に幻滅していた。

とし君と愛ちゃんがいい仲のなか、あたしたちは3次会へと進んだ。

この時点で、茉莉ちゃんは帰宅。

帰り際、茉莉ちゃんがあたしにそっと耳うちした。

茉莉「うまくいきそうだね。あの2人。」

とし君と愛ちゃんの距離はかなり近づいていた。







< 7 / 28 >

この作品をシェア

pagetop