ケンカして、仲直りポッキー
11月8日 金曜日
「優未ー?!早く起きなさいー!」
「うっ…ん……」
朝からうるさいお母さんの鬼声で起こされる私の朝は毎日憂鬱。
でも、…今日は一段と…。憂鬱…。
「頭痛い…」
チラッと、壁鏡を見ると目が真っ赤に染めあがっていた。
こんな顔…、隆太君に見せれない……。いや、見せたくない。
「優未ー!!」
私がうじうじ考えていると。急にバンッと、部屋のドアが荒々しく開いた。
「ぅわっ?!お母さん!?…ノックしてよ?!」
私は、急いで欠伸してましたよ、的な雰囲気を醸し出して、顔を隠した。
「アンタが、起きてこないからでしょ!!!早くご飯食べなさい!冷めるわよ!」
本当にもう!と、お母さんは文句を言いながら、部屋から出て行った。
「………ふふっ」
…お母さんには、やっぱり叶わないや。…こんなにうじうじ考えていても、しょうがないよね。
隆太君には、幸せになってもらいたいから…。
だから、私にはもしかしたら…。あの答えしかないのかな。
「でも、今日の放課後まで…。何も知らない事で…隆太君と一緒にいさせて下さい」
私は、目に涙を浮かべながら。なにも知らない綺麗な空に向かって、最後としての幸せをお願い事をした。