女装男子VS男装女子。
「ウン。蓮ハ変態ジャナイヨ。アタシ、保証スルネ」
「ぅおい!なんで片言なんだ!」
「片言ナンカジャナイヨ」
「片言だろうがっ!!」
蓮が芸人顔負けのツッコミを入れる。
おお!
蓮、あんた芸人になれるんじゃない!?
ツッコミのキレが半端ないよ!
「神宮に芸人は向いてないと思うよ」
「あ、やっぱり?」
「お前ら何の話してんだよ!ああもうお前らと話してるといつまで立っても話が終わる気がしねぇ!!」
ガリガリと頭を掻きながら、蓮は疲れたように言う。
今のセリフ、あんただけには言われたくなかったわ。
「てかそろそろ教室戻った方がよくない?」
あたしは空き教室の時計を見ながらあっくんと蓮に提案してみる。
「あ、本当だ。じゃあ戻ろ」
あっくんはそう言うと、あたしの手を握る。
そして、指を絡めてきた。
いわゆる恋人つなぎと言うやつである。