女装男子VS男装女子。
文化祭準備
「あの~、何か意見のある方は…?」
黒板の前に立ち、おどおどしながら眼鏡の女の子が言った。
あの子の名前、何だっけ……
あたしはどうでもいいことを考える。
ん~、
「あの!意見は……」
頑張って大きな声を出す眼鏡女子。
だが、
…しーん。
誰も意見を出そうとはしない。
とうとう堪えられなくなったのか、眼鏡女子の目には涙が浮かんでいた。
あらら……。
可哀想に。
そう思うなら、あたしが意見を出せばいいことなのだけど、意見なんて何もないし、だからといって考えるのもめんどくさいので、結局はあたしも周りの奴らと同じ、だんまりを決め込む。
今、あたしのクラスで決めているのは、文化祭の出し物。
決まってないのはあたしのクラスだけで、何にするかを話あってるんだけど……
これが全然決まらないの。