女装男子VS男装女子。
あぁもう、誰でもいいから早く意見出してよ~!
これじゃあいつまで経っても決まらねぇっつうの。
あたしは決まらないことにイライラし始めた。
自然とブスッとした顔になる。
「…チッ」
軽く舌打ちをする。
「……ヒック……だ、誰でもいいのでっ……お願いだから意見を出してくださいっ……ウゥ……」
眼鏡女子が泣き出してしまった。
ヤバいな……本気で泣き始めちゃったよ。もうあたしが意見出すしか……
そう思い、手を挙げようとした。
が、
あたしよりも早く手を挙げた奴が一人。
「じ、神宮くん……」
蓮だった。
「あのさー、男女逆転メイド&執事カフェっていうのはダメなの?」
は!?
男女逆転だって!!?
冗談じゃない!それじゃああたしが女だってバレるだろっ!!
「反対!」
「なんで天野が決めるわけ。オレはアイツに聞いてんだけど」
「そんなん知るかっ!」
「はぁ?じゃあお前、他の意見出せるのかよ」
うっ……
「そ、それは……」
「無理なんだろ。だったら黙ってろバーカ」
く、くそう……何も言う言葉がない……。