女装男子VS男装女子。
「桃……」
「な、なに」
「ちょう可愛い」
あっくんは照れながら言った。
うー、だから着たくなかったんだ!
そう言われるのが嫌だから着たくなかったのに!!
「でしょー!?ちょう可愛いよねっ」
「うん。ヤバい」
「だよねー!五十嵐くんってばわかってるぅ!」
さっきまであたしを撮っていた女子とあっくんが、何故か意気投合していた。
なにが!?
ねぇ、なにがわかってるんですか!?
あたしは二人を見ながら、そう言いたくなった。
蓮の方を見ると、まださっきのまま固まっている。
あたしはひとり、はあ、とため息をついた。