女装男子VS男装女子。
趣味は女装。
神宮の衝撃告白から、
もう一週間ほどたった。
あれからアイツはよくあたしに絡んでくるようになり、
ますますあたしの天敵に。
噂をすれば、……ほら。
「あっまのくーん♪一緒にお昼たべよーよ」
ものスゴい笑顔で近寄ってくる。
神宮の笑顔を見て、目がハートになっている男子がちらほら。
……みなさーん、あなた達神宮の笑顔に騙されてますよー?
アイツは本当は男の子なんですよー?
あたしは心の中で呟いた。
あぁ、このことを口に出せたらどんなに気が楽なことか。
あたしは大声で言いふらしたいぐらいだ。
だけど、コイツがそうはさせてくれない。
「……嫌だって言ったら?」
「殺す♪」
笑顔でそう言いやがった。
男子達はそれに気付いていない。
あたしは殺されたくなかったので、
仕方なく神宮とお昼を食べることにした。