女装男子VS男装女子。
「お前、」
神宮があたしに何か言い掛けたとき、
キーン……コーン……
カーン……コーン…………
お昼休みの終了を知らせるチャイムが鳴った。
「ヤベッ早く戻んねーと!」
神宮が慌てたように言う。
「っあ!そうだ!天野、お前、オレが男だってこと言うんじゃねーぞ?じゃあな!」
「はぁっ!?ちょっ、あたしを置いて先に戻る気?!」
あたしの言葉も無視して、
神宮は教室へ戻ってしまった。
一人中庭に取り残されたあたしは、
怒りに体を振るわせ、
「死ね!!!!この女装好き変態ドチビ男がぁーーーー!!!」
大声で叫んだ。