君が嘘をついた理由。
にっこりと、まっすぐ射抜かれて、恥ずかしくなる。
どんな反応をすればいいのか分からなくて、うつむいた。
「でも、仕事大変そうだし、これくらいは、させて欲しい、です」
せめて、料理くらいは。
美味しくないかもしれないけど。
疲れて帰ってくる
陽太の負担を
少しでも軽くしてあげることができれば。
「うん。嬉しい」
ありがとう、と
陽太は笑いながら言った。
お礼を言わなきゃいけないのはこっちなのに。
「でも、きついとか、今日は作りたくないって思ったら作らなくていいんですよ。ここで食べたくないと思った時も、事前に言ってくれれば構いません」