君が嘘をついた理由。
「・・・そう。ま、猫って死ぬときは姿消すっていうしね」
「うん。黒猫のルナは死んじゃうの」
・・・陽太は悲しんでくれるのかな。
「決心ついたみたいでよかった」
「うん。人に言わないとなかなか動けないから、さ。理香にいいに来たんだよね」
「・・・そろそろ出席日数もやばいでしょう」
ちょくちょく登校はしていたものの、授業は進んで行くし、
そろそろ追いつけなくなりそうで困りもする。
「それもあるから。人間に、戻るか」
「頑張れ頑張れ」
ちょうど昼も終わる。理香と空き教室を出て自分達の教室へと向かう。