君が嘘をついた理由。
「次の授業で終わりよね」
「うん。珍しいよね。こんなに早いのー・・・って、」
廊下で、人だかり。
昼休みが終わる時間帯なので、教室に戻ろうとする生徒や、教室移動の生徒でごった返しているのかと思いきや。
今の方がそりゃ味としてはおいしいんだけどさ。
足を止めると、ざわざわ声のする中で大きな怒鳴り声。
「幼稚ー・・・」
状況を理解した瞬間、隣で理香があきれたようにつぶやいた。・・・喧嘩。
階段を下りて、まっすぐ行った所で、もみ合う男子2人。廊下にあるロッカーがバンバンと激しい音を立てていて、周りは野次馬。
階的に、普通科の生徒だろう。