君が嘘をついた理由。
「難しいな・・・るな、」
「んー?」
カチャン、と
お皿の端にスプーンを置いた陽太。
「やっぱり、今日だけ、手伝って貰ってもいいですか?」
申し訳なさそうに頼む。
「練習は?」
笑って聞けば、眉を下げる。
「明日からでいいかなぁ。お昼は片手で食べれる物にします」
「いーよ」
陽太に頼られることなんて滅多にない。
いままで、ほとんど私がしてもらいっぱなしだ。
嬉しくて、近寄っていって、陽太の代わりにスプーンで掬う。