君が嘘をついた理由。


普段なかなか見下ろすことがなくて、変な感じ。困った顔をする陽太に、ぎゅっと胸が締め付けられる。

痛かったら、痛いと。困ったら、困ってると。

言ってくれたらいいのに。陽太は全く悪くない、怪我なのに。

「・・・るな?」

気が付けば、


陽太の首に腕を回して、抱きついていた。

お風呂上がりのいい匂い、とくんとくんと優しい鼓動が陽太から聞こえる。


「ふふ、どうしたの?最近、甘えたさんだね」




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