君が嘘をついた理由。


心臓が、跳ねた。

ドキドキと、うるさい。


「だから、知ってる。これだけで分かるだろ?」


皆まで言わないつもりか。

まっすぐに、落とされる視線。


逸らさないまま、表情に出ないように努めるが、体中はカァーっと熱くなっていく。

分かるだろ、何をだろうか。そんなこと、聞かなくても分かる。


私が人に知られたくない内容。


そして、関わりのない普通科の先生との接点だなんて、これ一つしかない。


だけど、

自分から言うことはできない。





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