君が嘘をついた理由。

病院へ?昼休みに?次の授業、空きなのかな。


「お前と鉢合わないようにいつもこの時間に行ってんだよ。放課後はお前ほぼ毎日行ってるみたいだし?」


「そんなことまで・・・」

知られていたのか。全く気付かなかった。


あの花は、いつもいつも、

陽太が持ってきてくれていたんだ。

「あいつはまだお前にバレてないと思ってるからね」

にやり、

笑った佐田先生に眉を寄せる。

「結局お互い嘘ついて暮らしてたんだよね。よくバレなかったよな。さすがバカ同士」


いきなり笑い出す。

「・・・先生」


止めてください。の意味を込めて名前を呼ぶ。



「ん?あ、お前次の授業なんなの?」



「次?ーwritingですけど・・・?」






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