君が嘘をついた理由。

・・・理香ごめん!

今頃私が戻ってくるのが遅いと思っているだろう理香に心の中で謝る。


校門を出て、そのままバス通りへ向かい、バス停に向かう。

五分ごとにくるバスは、運がいいのか信号に捕まってきて、全速力で走れば、ちょうど乗ることができた。


さっきの教室のように、

バスに乗っていた何人かの人は駆け込んできた私を驚いたように見ていたけど、


気にせず近くの席に座る。

・・・久しぶりに、こんなに走ったかも。



上着も、マフラーも。何もつけずに制服のみできてしまった。


外は寒いと言うのに、全く寒さを感じなかった。


バスの中の暖房が、とても熱く感じて。座ったとたんに体中が暑くなって。動き出した景色を見ながら、呼吸を整える。






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