君が嘘をついた理由。

そして、いきなり叫んだと思えば、

握っていた私の手を振りほどき、自分の腕時計を見つめる。


いきなりのことに、ビクリ、震えた自分の体。

「るな、」

「っ、はい」

バッと私を見る陽太。

「授業はどうしたの!?」

「っ、……へ?」


逆にびっくりしたのは私の方だ。


いや、びっくりしたというか、拍子抜け、というか…。


私、今、貴方に告白したのに…。

そう思っても、陽太の真剣な形相にそんなこと言えるわけなくて。





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