君が嘘をついた理由。

起こさなかったことに感謝だ。


……早川さん、は。本来ベットで寝るはずの家主を探して顔を動かせば、すぐに早川さんは見つかった。ベットのすぐ真下。同じようにタオルケットを被った早川さんが寝ていた。


すーすーと規則正しい寝息がかすかに聞こえてくる。


カーペットがひいてあるとはいえ、

体は痛くないのだろうか。いや、痛いはず。



床で寝てしまっていた時のことを思い出して、


起きたときに


体を起こした瞬間に感じるあの痛みを思い出して嫌になる。


きっと早川さんもあの痛みを明日受けるのだと


思うと申し訳なくなる。絶対痛い。




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