君が嘘をついた理由。
ベットで寝ていいよ、
私が下で寝るから、と起こそうかと思ったけれど、
拒否されるだろうとすぐに自分の中で案は却下された。
それに、熟睡している。起こすのも気が引ける。
ごめんなさい。心の中で謝り、もう一度体を倒した。
いつの間にかクーラーは消えていて、
窓から入ってくる人工的ではない風が体を撫でる。
天井を見上げて、
そのまま少しだけ視線を動かせば
風によって揺れたカーテンの隙間から
ちょうど通った車のライトが映った。