君が嘘をついた理由。
「おかえりなさい。もうすぐご飯できますからね」
ゆっくりと歩いて帰れば、すでに陽太は帰ってきていた。
家に入った瞬間良い匂いがしてきて、
全くなかった食欲が少しだけ湧いてくる。
ラフな私服に着替えて料理をしている陽太。
昼間の教師の姿から考えられないなぁ。
と思っていると、
いつの間にかぼうっとしていたみたいだ。
「・・・るな?」
心配そうに顔をのぞき込まれて、手をひらひらと振られた所で気が付いた。