君が嘘をついた理由。
そうじゃなかったらふらふら歩いていた私と出会うことすらないだろう。
ここに住ませてもらえる。
それだけでありがたいことなのに。
陽太が学校の先生とかじゃなくて、
ううん、
先生だったとしても遠い学校の先生で、
もしも誰かに一緒にいるところを見られても
すぐに教師と生徒だって分からなかったら、もっと過ごしやすいだろうなって考えてしまう私は。
2日目にしてずいぶんとずうずうしくなったなぁ。
そう思えば自然と笑みが出てきてしまった。もっともっと、と欲が出る。だめだ。
寝返りを打って陽太の方に背を向ける。
目を閉じれば。