君が嘘をついた理由。

「起こしていいからね」

基本的に眠りは浅いのだけれど。ここでは、なぜか起きない。さっきは寝たふり、だけど。


言えば、微笑まれてうなずかれた。


「さ、食べましょう。今日は魚にしました」


目の前には美味しそうに焼かれた鮭と、

ご飯、そして味噌汁。


和食が並んでいる。和食大好きな私は自然と笑顔になる。


食べれるかな。最近こんな風にまともな食事をしたことが無かったので、少しだけ不安になる。


「いただきます」

「・・・いただきます」

先に食べ始めた陽太に続いて

手を合わせる。

食べ始めた陽太を数秒見たあと。




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